佐渡古文化保存協会 設立趣意書

 日本海最大の離島・佐渡が日本有数の古文化財の集積地であることは、衆目の一致するところです。

 古代から食料の自給ができ、8世紀中頃には既に一国として国府が置かれ、国司も派遣されていました。また遠流の地として、穂積朝臣老、順徳上皇、日蓮、世阿弥ら多くの貴族や文化人が政治犯、思想犯として都から配流された歴史もあります。経済文化の面では佐渡金銀山の開発によって、役人・武士、職人、商人、芸能者ら民族大移動的な人口流入がありました。さらに西回り北前航路によって日本各地からさまざまな文物が持ち込まれました。

 このように島外から入ってきた貴族文化、武家文化、町人文化と、佐渡の古くからの暮らしに根ざす文化が融合して、佐渡特有の文化を形成してきました。佐渡が古文化財の集積地として注目されるのは、このような背景からです。そしてこの佐渡の古文化財をはじめとした文化遺産の保護保全に、きわめて重要な役割を果たしてきたのが各地の寺社です。

 佐渡島は周囲262.7km、面積は855k㎥(東京23区627k㎥)。寺社の数は500以上あると言われ、私たち佐渡における古文化財は、その大半が寺社に所在しています。有形文化財に指定されているものは、法による保護は行われているにしても、経費の全額補助ではないために、一部自己負担に苦しんでいます。そのうえ指定以前の、いわば予備文化財の維持と環境保全さらには調査研究に対しては、援助の手が全くのべられていません。活用以前にこれらの維持保存もままならず、かろうじて建造物を保っている状態です。

 平成が過ぎ令和になった現在、人口減少と人々の信仰離れなどにより、寺社の維持存続が危ぶまれています。佐渡の文化を未来につなげるために、寺社と地域との協力体制をつくり、今のうちに修理、保存ないし管理の方法を講じなければ、これまで伝承されて来た文化遺産を、将来に向けて継承することは出来なくなると確信しています。

 本会は、所有者の意志に寄り添い、堅実な実践活動を通じて文化財保護の成果を挙げ、佐渡の歴史と文化を未来に伝えることを果たそうとするものです。

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© 佐渡文化保存協会Wix.comを使って作成されました

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